遺言書について
おじいさんの死後、相続人たちの間で遺産をめぐっての争い、という話はドラマや小説の中だけの話ではなく、現実に起きてしまう話です。
自分の死後は、勝手にするがいい、というなら、特段遺言など必要ないかもしれませんが。。
考えは人それぞれです。
(1)自分の思いを伝えたい
自分の死後、遺産をどうしたいのかとか、相続人に無用な煩わしさや、争いの種となるものを撒きたくない、という思いがある人は、遺言書を作っておいた方が絶対にいいです。思いは形にしないと法律的には伝わりません。
日本人であるため、言わないでも分かってくれているはず、という思いはあっても、法律的には相続人の権利の割合が定められていますので、法律を主張されれば、それまでです。
遺言書がなければ、民法で定められている、法定相続分によって、相続することが原則となります。
よく知られている例示でいえば、妻(配偶者)と子供3人のような場合、各相続分は、妻が全体の2分の1、子供たちは残りの2分の1を3人で3等分することになります。つまり子供たちの相続分は、全体から見れば6分の1づつとなります。
もう一つ例を載せると、先ほどの例の妻が亡くなった場合、次の相続では子供たち3人だけになります。その場合の相続分はそれぞれ3分の1ずつになります。
この法定相続分と異なる内容で相続させたい、そもそも、誰に何を相続させるか決めておきたいのであれば遺言書しか手はありません。
さらには、相続人以外の人、例えば世話になった長男の嫁や、友人、知人にも何かをあげたいというのであれば、これも遺言書でしか行えません。
(2)相続人たちの作業をらくにさせてあげたい
相続が始まった後、相続人たちで、相続財産として何があったのかを調べることになります。しかし、自分のものでも財産を全て把握するのは難しいのに、親の財産となると、さらに難しくなってしまいます。
あらかじめ、遺言書を作ってくれていれば、相続財産の全体像を把握しやすいことになります。
(3)相続人間での無用な争いを起こしたくない
遺言書がなければ、相続人同士で、遺産分割協議を行うことになります。例えばまだ奥さん(配偶者)が存命であれば、子供たちも母の言うことを聞く可能性はあるかもしれませんが、奥さんが先に亡くなっているような場合は、子供たちだけで遺産分割協議を行うことになります。そうなると、話はまとまらないかもしれません。誰か一人が法定相続分を主張すれば、先祖代々の家土地も離散することになる可能性が高くなります。
遺言書があれば、このような協議は必要ではなく、遺言書の内容通り、相続が行われていくことになります。
以上のように遺言書でなければできないこと、遺言書だからできることということがあります。勿論遺言書自体にも注意点はありますが、あった方が望ましいものです。一度作成を検討してみることをおすすめします。
名古屋・半田の吉岡相続オフィス 吉岡生馬
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